日本顎顔面補綴学会とは

日本顎顔面補綴学会は、病気やけが、先天的な異常などによって お顔やお口の一部を失った方の“かたち”と“機能”を取り戻す医療を研究・実践している学会です。

この分野を専門とする歯科医師や医療従事者が集まり、患者さんが「もう一度、話す・食べる・笑う」ことができるように、技術と知識を磨きながら医療の発展に取り組んでいます。

顎顔面補綴とは

顎顔面補綴とは病気やけがで失われた“お顔”や“お口の一部”を人工物で補う治療のことです。

食べる・話す・呼吸する・笑うといった日常の動作をもう一度できるようにし、見た目の自然さも取り戻すことを目指します。

用途

顎顔面補綴の治療は、次のような場合に行われます。

  • がんの手術などでお口やあごの一部を失ったとき
  • 事故などでお顔の一部をけがしたとき
  • 生まれつき、お口や顔に形の違いがあるとき(口唇裂・口蓋裂など)
  • 放射線治療などで口の中がうまく動かなくなったとき

こうしたときに、人工的に作った装置(補綴物〈ほてつぶつ〉)を使って、形や機能を補うことで、日常生活がしやすくなります。

特徴

患者さんの状態に合わせて、オーダーメイドで作ります。見た目や肌の色に合わせて、一つひとつ丁寧に仕上げます

  • あごや歯を補う装置
  • 鼻や耳を補う人工のパーツ
  • 目のまわりを補う義眼や人工皮膚
  • 口の中を仕切る装置など

素材には、医療用のやわらかいシリコーンや樹脂が使われます。